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神宮 御木曳

大正時代の御木曳②

 sadanai所蔵の大正の御木曳絵葉書のうち、たとうのあるものを紹介します。

伊勢太神宮御造営材御木曳実況 内宮宇治橋 角風宮商店発行

左:たとう 原寸 縦14.6㎝×横9.6㎝
右:表面  絵葉書原寸 長辺14㎝×短辺9.1㎝


外宮領御木曳

 左画像奉曳車には「豊盟團」と、右画像一番手前左側の子の法被にも「豊盟団」とありますので、豊川町奉曳団です。

左:大湊貯木場
中・右:内宮領五十鈴川御木曳

 右画像にあるのぼりに「古市」「一宇田」の文字がみられます。五十鈴川から陸揚げする場所と考えられます。

左・中・右:内宮領五十鈴川御木曳
 右画像橋の真中辺りののぼりに「久世戸」の文字が見えます。



伊勢神宮御造営材 御木曳絵葉書

印刷:絵画研究会

左:たとう  原寸:長辺14.4㎝×短辺10㎝
右:表面   原寸:長辺14㎝×短辺9.1㎝

左:伊勢神宮御造営材木揚の光景
中・右:伊勢神宮御造営材御木曳の光景

 中の手前は二見町西でしょうか。左奥は紅葉の葉が見えますので岡本町だと思われます。右は岩渕町です。

左・中・右:伊勢神宮御造営材御木曳の光景
 左は吹上町、中は河崎南側、右は一之木町です。

左・中・右:伊勢神宮御造営材御木曳の光景
 左は奉曳車に○印がありますが、平成の御木曳きでは見当たりません。中は京町でしょうか。右は曾根町です。

左・中・右:伊勢神宮御造営材御木曳の光景
 左は辻久留町、中は不明、右は尾上町です。



伊勢神宮御造営用材 御木曳実写絵葉書 大正十一年

発行:春陽堂

左:たとう表面  中:たとう裏面  原寸:長辺14.9㎝×短辺9.8㎝
右:絵葉書表面  原寸:長辺14㎝×短辺8.9㎝

左:宮川堤 宮後町  中:宮後町  右:吹上町

左:今一色町  中:岡本町  右:辻久留

左:尾上町  右:川曳

 「大正の御木曳①I様所蔵資料」で紹介した知新堂発行の『伊勢神宮御造営用材御木曳実写絵葉書大正11年』と同じ意匠のたとうですが、絵葉書が異なっています。知新堂と南陽堂には何らかの提携関係があったのではないかと考えられます。



伊勢神宮御営材 御木曳実況絵葉書 瀧川知新堂発行

左:たとう
  原寸:長辺14.4㎝×短辺9.7㎝

中:解説文 原寸:長辺14.3㎝×短辺9.1㎝(絵葉書とともに紹介します。漢字平仮名文にし、旧漢字は新漢字に改め、適宜句読点を付しました)
右:表面   原寸:長辺14.1㎝×短辺9㎝

左:浜参宮  
 御浜参宮と称し、奉曳の各町村は新調の揃衣を着して二見浦に詣で、当日直ちに両宮に参拝するを古例とするなり。図は一之木町須原団の実況なり。
中:宮川貯木場水揚  
 宮川貯木所にて御用材を、各町村委員は造神宮より御木の配当を受け各町名札を付する光景なり。
右:御木各町木配
 御用材は御杣山を出て宮川貯木所へ回送する迄、永き年月を経て初めて宮川磧に陸曳するを御水揚げと称する儀にて、青年団は清き木遣音頭を歌い、揃ひの下衣にて奉仕するなり。

左:宮川堤を木揚  
 宮川堤を御木揚する光景にして、御用材は御木損ぜぬ様堅牢なる「そり」を付け中島町へ移し、順次奉曳車へ荷役するなり。
中:当日訪問飛行
 当日午前明野航空隊より御奉曳を祝する訪問飛行の光景にて、其日実に天気晴朗空中偉観にして下図の奉曳車は京町なり。
右:筋違橋進行
 御奉曳当日中島町より順次外宮へ向け進行するなり。今や筋違橋を通過せる辻久留町にて甲組第一番の光栄車なり。
 辻久留町が甲組一番車だったのは、大正11年5月20日です。

左:八日市場銀行前  
 八日市場町銀行前にて大湊町奉曳車なり。全町村中実に其の大なるを以て名あり。(車輪)高さ五尺二寸、厚さ一尺六寸(町名板)長さ七尺、幅二尺五寸。
右:上せ車余興
 御奉曳前日夜各町は上せ車と称し、奉曳車に余興を為す。図は曾禰町業平東下りにて、女子供は勇みつつ其の夜を中島町まで練り行くなり。


大正十一年五月 伊勢神宮御造営用材 御木曳実況絵葉書 
印刷・発行:不明

左:たとう表面  原寸:長辺14.4㎝×短辺10㎝

右:絵葉書表面  原寸:長辺14㎝×短辺9㎝

左:ドンデン場(奉曳団不明)  中:船江町  右:八日市場

左:岡本町  中・右:川曳

左・右:川曳
 この二枚は元は同じ写真だと思われますが、右画像の中央の上には飛行機が2機見られます。また、ドンデン場(奉曳団不明)と上記の川曳の画像は、「大正の御木曳③ 大正御木曳03」で紹介するものと同じですが、やはり飛行機が異なります。よって飛行機は印刷時に描き足されたものだと考えられます。



新製原色版 伊勢神宮御営材 御木曳絵葉書

 白黒の写真を元にカラー印刷をしたものだと考えられます。
印刷:絵画研究会

左:たとう  原寸:長辺14.4㎝×短辺9.9㎝
右:表面   原寸:長辺14.1㎝×短辺9㎝  絵画研究会発行を示すマーク・文字がありません。

左:伊勢神宮御造営材・宮川堤引揚の光景
中・右:伊勢神宮御造営材・御木曳の光景

 左・中は日の丸の幟が見られますので、本町です。右はI様所蔵「大正11年御木曳実況絵葉書」と同じ画像で、中島町です。

左・中・右:伊勢神宮御造営材・御木曳の光景
 左・右はI様所蔵「大正11年御木曳実況絵葉書」と同じ画像です。左は八日市場町、中は小川町、右は河崎のいずれかの団です。

左・右:伊勢神宮御造営材・五十鈴川川曳の光景
 左右ともI様所蔵「大正11年御木曳実況絵葉書」と同じ画像です。



新製原色版 伊勢神宮御営材 御木曳絵葉書 第2集・第3集
 
「滝川知新堂」発行の『御木曳実況絵葉書』とともに同じ業者から購入した絵葉書集です。たとうの意匠は、上で紹介した「原色版」と同じです。購入した状態では第2集・第3集とも絵葉書のキャプションの色が赤のものと青のものが混在していました。しかし、それぞれ8枚ずつあること、上の「原色版」ではキャプションの色が統一されていること、青色キャプションの8枚が別ルートで入手したI様所蔵資料と一致することから、第2集・3集もキャプションの色は統一されていたと考えられます。ただ、赤青どちらが2集・3集であったかは不明です。

左:第2集たとう  中:第3集たとう  原寸:長辺14.4㎝×短辺9.5㎝
右:表面   原寸:長辺14.1㎝×短辺9.2㎝
 たとうは、色あせていますがもともとは上述の「原色版」同様、水色だったのではないかと思われます。絵画研究会が発行したものですが、表面に絵画研究会を示すマーク・文字がありません。

○キャプション赤色
左:宮川堤水切りの光景  中:宮川堤引下しの光景  右:御木曳の光景

 左画像は、大正の時代の御木曳③大正御木曳01で紹介した画像と同じものです。左手前には「宮」の文字を読み取ることができますので、宮川町か宮後辻切のいずれかの奉曳団です。中画像の法被には紅葉らしいマークが見えますので岡本町でしょうか。右画像は宮後町です。

 左から一之木町(大正の時代の御木曳③大正御木曳03で紹介した画像と同じもの)・吹上町・辻久留町(大正の時代の御木曳③大正御木曳01で紹介した画像と同じもの)です。吹上町の画像には洋傘がとてもカラフルに描かれています。大正の御木曳①I様所蔵資料で指摘したとおり、写真に修正が加えられている例がありますので、恐らく誇張ではないかと考えられます。

 いずれも川曳です。

○キャプション青色 I様所蔵資料のカラー絵葉書と内容が一致しています。
左:岩淵  中:曽祢町  右:大世古町


左:尾上町  中:大湊町  右:河崎南町
 尾上町は伊勢神宮御造営材御木曳絵葉書で紹介した画像と同じものです。


〔参考文献〕
伊勢文化舎 『別冊伊勢人 伊勢のお木曳-町衆の心と技を伝える-』
          平成18年12月 伊勢文化舎 p.38(小川町の紋)
                       p.248(豊川町「豊盟団」)


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