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内宮界隈 施設・商店

榊原物産店

 内宮前にある榊原物産店さんです。大正元年・3年に発行された『宇治山田商工人名録』には「擬革紙製造・紙莨入商 まるさ 榊原虎吉」とあります。昭和2年に発行された『南勢商工人名録』には「土産物 榊原幸太郎」とあります。次に紹介する参宮案内地図中の「営業品目」の冒頭に「紙たばこ入本家」とありますので、両者に関係があると考えられます。途中で業種を変えたのでしょうか。

伊勢参宮乃栞
左:表面 原寸:長辺36.1㎝×短辺12.6㎝  右:裏面

 表面は風宮物産店が発行した常光作の地図と酷似していますが、この栞には常光の銘がありません。常光との関連は不明です。地図中に「参急電 大神宮前駅」が描かれていますので、昭和11(1936)年以降、昭和17(1942)年以前に発行されたと考えられます。裏面左端店舗外観写真には大きな「赤福売店」の看板があります。


参宮案内
左:表面 原寸:長辺27㎝×短辺18.8㎝

 神都線が「東邦電車」と書かれています。また、伊勢電鉄が「関西急行電車」となっており、「至名古屋」の注記があります。よって昭和13(1938)年から昭和14(1939)年の間に作成されたものです。


令和3(2021)年3月29日撮影

 現在も赤福の売店があります。


〔参考文献〕
神都興信所 『宇治山田商工名人録』 大正元年 p.1
実業興信所 『宇治山田商工人名録』 大正3年 p.1
田中甚太郎 『南勢商工人名録』   昭和2年 p.55


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