宇治山田駅・古市・倉田山界隈 博覧会
平和博覧会
昭和23(1948)年3月31日から5月31日までの60日の会期で、『平和博覧会』が開催されました。神都博覧会協賛会会長として活躍をした北岡善之助が神宮と宇治山田市の戦後復興のため、平和博覧会の開催を発案しました。当時は宇治山田市市議会議場でしたが、平和博覧会の開催を公約に市長に立候補し当選しました。かつてから旧知の仲で見識に優れ英語に堪能な上井謙吉を私設顧問として迎えるとともに、商工会議所会頭の西田一雄の協力を得て博覧会が開催されることとなりました。
倉田山徴古館を中心とする「中央会場」、宇治山田駅前を中心とする「西会場」、旧伊勢電鉄外宮前駅跡周辺の「外宮前会場」、宮町駅周辺の「宮町駅前会場」と会場を分散させました。これは、戦後で広大な博覧会用地を求めることが困難であったためですが、その一方で市全体の行事であることを市民に意識づける役割も果たしました。
戦災により資金・物資が不足する中様々なアイディアが生かされました。前売り券には、都市市民向け特賞「文化住宅一軒」、農村市民向け特賞「牛一頭」といった賞品を付け、その抽選会も博覧会のイベントとしました。これが話題となり、前売り券は飛ぶように売れました。また、戦後の結婚難を背景に集団見合いが行われました。さらに、博覧会の主会場の大半を神宮の敷地に求めたり、徴古館・農業館といった施設や、遷宮が延期となったためしばらくは用のない資材や用具を借り受けたりしました。
平和博覧会会場案内図
原寸:長辺25.8㎝×短辺12.3㎝
左:表面 岡三証券山田支店の広告が入っています。
右:裏面 省線(国鉄)・近鉄・会場巡回バスの時刻表・料金表が掲載されています。
表面
会場および施設名
中央会場(倉田山徴古館周辺) | |
アメリカ文化館・貿易館・国産館・農業館・野外演芸館・機械館・本合事務所・案内所・売店・休憩所 | |
西会場(宇治山田駅周辺) | |
観光館・美術館・子供科学館・特設演芸館 (特設館) 本船館・国光鉛筆館・日赤ハウス冷凍館・ダイガスト館・神鋼館・工業館・売店・休憩所・景品引換所 |
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特設館(伊勢市駅前旧商品陳列所) | |
女商マート 三重農機具工業館 | |
外宮前会場(NTT西日本伊勢志摩ビル周辺) | |
文化館 (特設館) 防犯展・保健衛生館・農業機械館・衛生展・海女館・漫芸館・タカタマサーカス団・売店・休憩所 |
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宮町駅前会場(近鉄宮町駅前) | |
懸賞文化住宅展 |
裏面
入場料
大人:14才以上(新制中学以上) 小人:13才以下
一般 大人70円 小人 35円
団体割引率
20人以上 0割5分 50人以上 1割
100人以上 1割5分 200人以上 2割
500人以上 3割 学生生徒児童 3割
開館時間 自 午前8時 至 午後5時
平和博覧会絵葉書1
原寸 たとう:長辺14.9㎝×短辺9.9㎝
絵葉書:長辺14㎝×短辺8.8㎝