宮川～外宮界隈　旅館

吸霞園

　一志久保町にあった吸霞園です。現在は駐車場の経営をなさっています。
　明治４４年の『旅館要録　明治４４年後期』によると、開業は明治９年とあります。また、明治３９年の『伊勢道中細見記』には次のような記述があります。
　・門内には桜と梅を植えている
　・料理、宿泊を兼業。この地に無類の西洋料理を提供。
　・球突きを備える。
　・庭は広く多くの樹木を植える。
　・石を高く積み上げた所に茶亭があり、そこからの庭の眺望は絶好である。
　昭和４１年のゼンリン住宅地図にも「料理旅館　吸霞園」として掲載されています。

　たとうの白線は「料理りょかん」となっており、「奥文」と同様の意匠です。同じデザイナーだったのでしょうか。

左：客室の一部・洗面所の一部
右：客室の一部・浴場

右：大広間・大広間舞台
右：広間の一部・伊勢神宮

平成２８年８月２３日撮影

〔参考文献〕
田那瀬昇蔵　『伊勢道中細見記』　明治２３年２月
東京人事興信所『旅館要録明治４４年後期』　明治４４年
善隣出版社　『ゼンリン住宅地図　伊勢市　二見　小俣』昭和４１年


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