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宮川~外宮界隈 施設・商店

菊一文字

 外宮前に「菊一文字」という刃物屋さんがあります。JR伊勢市駅前の建物がどんどん新しくなっていく中で、風情のある店で営業を続けていらっしゃいます。
 

伊勢名匠菊一文字御案内
原寸:縦13.5㎝×横19.1㎝

伊勢名匠菊一文字御案内 表 伊勢名匠菊一文字御案内 表

 チラシは表面(左図)には参宮線の他、参宮急行、伊勢電鉄の時刻が書かれています。伊勢電鉄が大神宮駅まで、参宮急行が山田駅まで開通したのは昭和5(1930)年です。よってこの広告は昭和8(1933)年以降、昭和11(1936)年頃まで(「JOIN」さんの考察より)に作成されたと考えられます。
 時刻表につきましては、HP『時の鉄路』を運営なさっている「JOIN」さんより旧ブログのコメント欄にご教示を頂きましたので、ご紹介致します。

(以下引用)
 なんといっても目をひきつけられるのが、伊勢電の欄にある午後4時2分発の急行「直通大垣」行きです。大神宮前~大垣間の直通列車は大神宮前開業の昭和5年末から、参急に合併された昭和11年頃までのごく短期間にしかありませんでした。今では「大垣行」なんて考えられませんね。
 伊勢電の午後10時発高田本山行きというのが非常に驚きです。高田本山は現近鉄駅とはずいぶん西の現・東一身田駅横にあったんですが、なぜこの駅が終点なのか私にも謎で興味深々です。
付近の志登茂川には廃線橋台跡が残っていると思います。
 他にも、省線(国鉄)の急行神戸行きというのも渋いです、姫路快速や宇野行きは有名ですが、
臨時ながら、一時期は鳥羽発下関行きとか糸崎行きとかもありました。
 明星検車区ですが、昭和5年3月の松阪-外宮前(現・宮町)開業頃からありますので、当時の新聞記事をご紹介します。ちなみにこの時点でまだ松阪以北は未開業でしたので、山田線?は陸の孤島的な存在でした。(出典・伊勢新聞、原文ママ但旧字体は変更箇所あり)
○参急電松阪出張所 開通を前に多忙 駅員を夫々配置 試運転も行う
 参宮急電松阪出張所では来る二十七日松阪山田間の開通を目前に控え昨今大繁盛を極めてをる。二十四日各駅長以下駅員を始め車掌運転手等約四十名計り松阪出張所に到着したので佐藤主任外幹部は是等全部を夫々各駅に配置し二十五、六両日全係員愈々正式勤務の部署について試運転を行う事に決定した。而して此の区間には松阪、東松阪(神戸村内)、櫛田、斎宮、明星、明野、外宮前(※sadanai注現宮町駅)以上七駅で明星には最も大規模な車庫を建設中で既に車庫三棟は竣成し居り構内には水道を敷設し各方面に給水しゐる点から見ても如何に構内の広大なるかを知る事ができる。尚松阪山田間は一日四十七往復運転する(後略)
(引用終)
 「JOIN」さんどうも有り難うございました。


左:平成18年12月30日撮影
右:平成20年 1月 4日撮影

平成18年 菊一文字付近 平成20年 菊一文字付近

〔参考HP〕
JOINさん 『時の鉄路』
         http://tokinotetsuro.no.coocan.jp/

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